ニューヨーク市立博物館、ニューヨーク(米国)
『Mod New York: Fashion Takes a Trip(モッズ ニューヨーク:ファッションがいざなう旅)』展
会期:2017年11月22日から2018年4月1日まで
現在、ニューヨーク市立博物館で開催された『Mod New York: Fashion Takes a Trip(モッズ ニューヨーク:ファッションがいざなう旅)』展は、衣装やジュエリー、アクセサリー、資料などを通じて、1960年から1973年にかけてニューヨークという街で誕生し、身に着けられていたファッションに新たな視点を投げかけました。当時、特にアメリカで起きていた社会的・文化的な変動に呼応して、ファッションのトレンドも変遷していきました。ポップアートやフェミニズム運動、平和主義運動、ブラックパワーの動きが、人々の精神や体制だけでなく、ファッションにも大きな影響を与えました。
この素晴らしいスタイルのある創造性を明らかにするために、本展のキュレーターはNational Jewelry Instituteと協働し、1970年代にカルティエ ニューヨークが制作した作品7点を「カルティエ コレクション」から選び、現代のブレスレットを1点選びました。そのうちの4点は、1969年からカルティエ ニューヨークのためにデザインを手掛けていたイタリア人デザイナー、アルド・チプロ(1935~1984年)によるものです。カルティエのアメリカ支社は、彼とともに、日常のオブジェにユーモアを加え、通常とは異なる手頃で稀少な素材を取り入れました。現在は「ジュスト アン クル」の名で呼ばれている釘型のブレスレットや、ボタンの形をしたカーネリアンのイヤリングがその例で、それ以外にも、シガレットやランチボックスバッグといった意外性のあるアイテムが展示されました。
「ジュスト アン クル」ブレスレットやLOVE ブレスレットに見られるように、「モッズ時代」に始まったトレンドは、40年が過ぎた今もなお人気を博しています。
