カラーストーン

カルティエの調達ポリシー
カルティエは、注意深く責任を持って素材を調達し、倫理的、社会的、および環境的パフォーマンスの継続的な改善に取り組んでいます。
変容を遂げる宝石のジャーニー
原石の状態からジュエリーの一部となるまでに、伝統的な処理と「改変させる」処理によって石は変容を遂げていきます。
1.鉱物の成長
成長する過程で、鉱物は高温と高圧にさらされ、一部の外因性化学物質により、結晶構造が結合または変化することがあります。
2.原石の処理
加熱により色の変化を図る伝統的処理と、着色やポリマーの含浸によって「改変させる」処理があります。
3.カッティング&研磨
伝統的処理:研磨の工程でワックスを使用
4.カッティング処理後
伝統的処理:表面に達するインクルージョンに無色のオイルを充填
「改変させる」処理:コーティング、着色、クリスタルガラスを使用したフラクチャー充填処理、加熱による化学物質拡散処理など
カルティエのカラーストーン処理ポリシー
自然の美しさを際立たせるため、カルティエでは厳選された天然石のみをジュエリーに使用しています。人工素材や人造素材はメゾンのジュエリーコレクションに使われません。
ジュエリーに使用するストーンには、伝統的な処理のみを採用しています。それは宝石業界で歴史的に認められた処理で、一般的に「改良」と呼ばれ、国際貴金属宝飾品連盟ではその多くをトリートメント(改変させる処理)と区別しています。
カルティエでは、石の構成または耐久性を変化させる工程や、石の価値を下げる可能性のある処理を行っていません。
ルビー・サファイア・エメラルドについて
ルビー・サファイア
1カラットを超えるルビーやサファイアに加熱は行いません。加熱を行うのは1カラット以下の宝石のみです。
ルビーとサファイアを加熱する理由は?
加熱は、色を改善するための一般的な手法です。
ルビーの場合、熱によりブルーやブラウンの色合いが取り除かれ、鮮やかなレッドカラーに変化します。淡色のサファイアの場合は、熱により色彩の鮮やかさが引き立てられ、濃色のサファイアの場合は、熱にさらすことで明るく変化します。加熱後、ストーンのカラーは安定します。
エメラルド
カルティエでは、充填に無色のオイルのみを使用し、レジンによる充填は行っていません。
オイルの量は、世界のジュエリー市場に比べ、ごく少量に定めています。
▪1カラットを超えるフェセットストーンに最大で「minor(軽度)」
▪ファセットを施していない(カボション、ビーズ、エングレービング)ストーンに最大で「moderate(中程度)」
エメラルドにオイル処理が必要な理由は?
エメラルドには通常、天然のインクルージョンが含まれています。表面に達するインクルージョンにオイルを充填することにより、石の透明性を改善することができます。エメラルドのオイル処理は古代に記録されている宝石細工の工程で、それ以来今日まで行われています。オイル処理は可逆的手法であり、石を傷つけたり変化させることはありません。必要最低限に充填された石が、最も価値の高い宝石です。
ストーン処理と科学の進歩
処理技術とその開発技術は時代とともに進歩しています。カルティエのストーンは著名なラボラトリーで分析され、最新の科学的知識に基づいた分析結果が提供されます。