最初の「パンテール」モチーフは1914年にシンプルなオニキスのスポッツ モチーフとしてデザインされました。その3年後、優雅かつ力強いこの野生動物は初めて完全な形でカルティエの作品にデザインされ、当時ルイ・カルティエが出会って間もないミューズ、ジャンヌ・トゥーサンのためにデザインしたヴァニティ ケースを飾っています。花と動物を愛したジャンヌは、ルイ・カルティエの重要な協力者となってメゾンにおける「パンテール」テーマを大きく発展させます。ジャンヌの手によるパンテールは、高度な技術によって立体的に表現され、ウィンザー公爵夫人などの重要な顧客を魅了しました。こうしてパンテールはカルティエのシンボルになったのです。
パンテール スポッツ モチーフ
ブローチ ウォッチ
カルティエ パリ、1915年
プラチナ、ペアシェイプ ダイヤモンド3個、オールドカット ダイヤモンド、オニキス、ブラック シルクコード2本
ルクルト製カットコーナード レクタンギュラー型ムーブメント キャリバー111、フォース・コート・ド・ジュネーブ装飾、シルバープレイテッド、8調整、ルビー19石、スイスレバー脱進機、バイメタル テンプ、平ヒゲゼンマイ
ピエール・カルティエに販売。
長さ15.5 cm
パンテール
クリップブローチ
カルティエ パリ、1949年
プラチナ、ホワイトゴールド、カシミール産サファイア カボション(152.35カラット)、シングルカット ダイヤモンド、ペアシェイプ イエローダイヤモンド2個(目)、サファイア カボション(パンテールの斑点)
ウィンザー公爵夫人(1896-1986年)に販売。ウィンザー公爵夫人は1930年代後期からカルティエの熱心な愛好者となり、多くのジュエリーを注文しました。その多くがジャンヌ・トゥーサンの協力のもとに制作されたものです。
6.0 x 3.7 x 3.0 cm
パンテール
クリップブローチ
カルティエ パリ、1957年
プラチナ、ホワイトゴールド、ブリリアントカット/シングルカット ダイヤモンド、サファイア カボション(パンテールの斑点)、グリーン ガーネット(目)
サドルディン・アガ・カーン妃ニーナ・ダイヤー(1930-1965年)が所有していたもの 1965年に悲劇的な死を迎えた後、彼女の所有品は1969年にオークションにかけられました。その中には、夥しい数のパンテールの毛皮を使った衣装と同じ柄をデザインしたジュエリーが含まれており、彼女のパンテールへの情熱をうかがわせました。彼女が所有していたカルティエの「パンテール」ジュエリーには、このブローチ以外にもブレスレットとリングが各1点含まれています。
9.06 x 3.00 cm
パンテール
クリップブローチ
カルティエ パリ、1958年
プラチナ、ホワイトゴールド、ブリリアントカット/シングルカット ダイヤモンド、サファイア カボション(パンテールの斑点)、マーキスカット エメラルド(目)、オニキス(鼻)
ニーナ・ダイヤーが所有していたもの
5.35 x 2.65 cm
パンテール バングル
カルティエ パリ、1958年
プラチナ、ホワイトゴールド、ブリリアントカット/シングルカット ダイヤモンド、 サファイア カボション(パンテールの斑点)、 マーキスカット エメラルド(目)、オニキス(鼻)
ニーナ・ダイヤーが所有していたもの
5.85 x 7.17 x 1.75 cm