序章
1914年
ジュエリー展示会の招待状用のイラストとして、ルイ・カルティエはジョルジュ・バルビエに「Lady With a Panther(淑女とパンテール)」を依頼。

女性用ウォッチにオニキスとダイヤモンドで表現されたパンテール パターンが初めて登場。



1915年
ピエール・カルティエが、オニキスとダイヤモンドでパンテール パターンを施した長方形ケースのシャトレーヌウォッチを購入。

1917年
ダイヤモンド、オニキス、プラチナによるこのシガレットケースをルイ・カルティエはジャンヌ・トゥーサンに贈った。
これはパンテールを初めて具象的に表現したクリエイション。

1928年
プラチナにダイヤモンドとブラックエナメルの斑点をセッティングし、コーラルとエナメルの台にあしらったパンテール ブローチ。

パンテール パターンの入ったゴールドとブラックエナメルのシガレットケースとライター。ネパール王子が購入。

1930年
コーラルビーズの最初のブレスレット。ダイヤモンドとオニキスによる パンテールモチーフのクラスプが特徴的。

1935年
センターストーンにスタールビーを用い、イエローゴールドとブラックエナメルによる2頭のパンテールをあしらったリング。初めてパンテールを立体的に表現したクリエイション。

1948年
イエローゴールド、エメラルド、ブラックエナメルを使って、ウィンザー公爵夫人のために制作されたパンテール ブローチ。初めてパンテールの全身を表現したクリエイション。公爵夫人は揃いのイヤリングもオーダーし、夫人の依頼により翌年に改作された。

1949年
ウィンザー公爵夫人は、パヴェサファイアとホワイトダイヤモンド、イエローダイヤモンドを使った立体的なパンテール ブローチを購入。パンテールが152.35カラットのサファイアカボションの上に凛と佇んでいる。

頭部と脚が連結構造をなす金羊毛スタイルのパンテール ブローチのデザイン画。 カルティエ パリ、1949年。
このブローチはプラチナ、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドで制作され、デイジー・フェロウズが購入した。


1958年
初のパンテール ヘッドのイヤリング。サドルディン・アガ・カーン王子のオーダーにより制作したもので、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドが使われている。

頭部と脚は連結構造をなし、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドが使われた、形を変えるパンテール ブローチ。パールネックレスのクラスプとしても着用できる。サドルディン・アガ・カーン王子がオーダーした品。

サドルディン・アガ・カーン王子は、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドによる双頭のパンテールを蝶番にあしらった最初のバングルをオーダーした。

1963年
縦溝彫りを施したコーラルに、パヴェダイヤモンドとオニキスのパンテール パターンをあしらった女性用カクテルリングとイヤリング。

1967年
マリア・フェリックスが2頭のパンテールが重なり合うブレスレットをオーダー。頭部と脚が連結構造で動き、プラチナにダイヤモンド、エメラルド、オニキスがセッティングされている。

1968年
ダイヤモンド、エメラルド、オニキスを用いた双頭のパンテール ブローチ。ジャンニ・アニェッリが購入。

1969年
ゴールド、エメラルド、ラピスラズリ、ブラックラッカー、レッドエナメルを施したゴールドによるパンテール ブローチ。


ラピスラズリなど彫刻した硬石に、エングレーブしたゴールド、エメラルド、ブラックラッカーによるパンテールを配したパンテール ブローチ。

1980年
ダイヤモンドとサファイア、エメラルドでできた、交差する2頭のパンテールで象られたドゥーブルC ブローチ。

1988年
「Nouvelle Joaillerie Égypte」コレクションより、イエローゴールドとホワイトゴールドを用いた幅広のカフブレスレットとチョーカーネックレス。

ダイヤモンド、サファイア、エメラルド、オニキスを使ったパンテール ブローチ。ラピスラズリまたはコーラルの枝の上にパンテールがあしらわれている。

イエローゴールドとブラックエナメルによる双頭のパンテールをあしらったブレスレット。

2003年
ホワイトゴールド、エメラルド、ダイヤモンド、オニキスを使ったパンテール ドゥ カルティエ ネックレス。

2005年
イエローゴールド、ブラックラッカー、ペリドット、オニキスを使ったパンテール ドゥ カルティエ リング。 21世紀初頭に登場した、ファセットを付け様式化させた最初のパンテールモチーフ。

2008年
ホワイトゴールド、ブリリアントカット ダイヤモンド、エメラルドドロップ、そしてオニキス、エメラルドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ブローチ。1948年にカルティエがウィンザー公爵夫人のために制作したブローチにインスピレーションを得ている。

2009年
プラチナ、ブリリアントカット ダイヤモンド、エメラルド、オニキスを使ったパンテール ドゥ カルティエ ブレスレット。 Tまさに象徴的なカルティエのパンテールで、自由で主張を持った、エレガントで官能的な女性らしさを体現している。

2010年
珪化木、ダイヤモンド、ファインパール、エメラルド、オニキスを使い、パンテールヘッド モチーフがあしらわれたメダイヨン。 カルティエの宝石彫刻職人は、このネックレスを初めにジュエリーに貴重で斬新な素材を取り入れ始めた。

2011年
ホワイトゴールド、51.58カラットのグリーンベリル、オニキス、ダイヤモンドから成るパンテール ブレスレット。 2012年に発表されたカルティエの広告ムービー「オディセ ドゥ カルティエ」のエンディングにも登場する作品。

2012年
ホワイトゴールド、エメラルド、オニキス、ブリリアントカット ダイヤモンドによるパンテール ドゥ カルティエ ネックレス。 Tリンクのパンテールヘッドの位置を変えることで、2通りに着用が可能。

ホワイトゴールド、エメラルド、オニキス、ダイヤモンドによるパンテール ドゥ カルティエ ハイジュエリーリング。 カルティエの最も象徴的なパンテールのひとつで、センターストーンと戯れるパンテールが表現されている。

2014年
ホワイトゴールドとダイヤモンドを使ったプロムナード デュヌ パンテール ウォッチ。キャリバー 9603 MC 自動巻きメカニカルムーブメント マニュファクチュール。
デザインと機能が一体となり、スタイルと洗練を表現したクリエイション。カルティエは、これまで目に触れることのなかったムーブメント内部の仕組みを、あえてダイアルの前面に配置。ケース越しに見ることのできるローターは、動くパンテールを象り、これまで以上にパンテールが生き生きと表現されている。

ホワイトゴールド、オニキス、エメラルドの目、ブリリアントカット ダイヤモンドによるパンテール ドゥ カルティエ ハイジュエリーブレスレット。 写実から抽象へ、パンテール モチーフが様式化され、毛並みや斑点もよりグラフィックに表現されている。

ホワイトゴールド、オニキス、ダイヤモンドを使ったハイジュエリーウォッチ。 カルティエはバゲット ウォッチとパンテールという2つのアイコニックな要素を融合。メゾンの伝統にならい写実的に表現されたパンテールは、前脚で戯れると同時に獲物を狙うような姿勢でダイアルを守っているかのよう。

メゾンを象徴する動物にオマージュを捧げた、「ラ パンテール オードパルファン」。

イエローゴールド、ツァボライト、オニキスを使ったパンテール ドゥ カルティエ リング。構築的なデザインとラインの相互作用が特徴的なこのパンテール リングは、2005年のクリエイションよりもさらに様式化されたデザインとなっている。

2015年
イエローゴールド、ブリリアントカット ダイヤモンド、エメラルドアイ、オニキスを使ったパンテール ドゥ カルティエ ネックレス。



2017年
プラチナ、アクアマリン、エメラルド、オニキス、ダイヤモンドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ハイジュエリーネックレス。 パンテールが滝に飛び込んだようなデザインで、そのしなやかに身をよじったシルエットは、飛び込む動きを写実的に表現している。

イエローゴールド、ベリル、オブシディアン、ツァボライトガーネット、オニキス、ダイヤモンドを使ったハイジュエリーブレスレット。 ベリルのフォルムにインスピレーションを得て、カルティエは、半透明のベリルが遠近感を演出するラインへと視線を導くことで、奥行きがあるかのような錯覚をつくり出した。パンテールは反射する自身の姿を探すように、ベリルを見つめている。

ピンクゴールドとダイヤモンドを使ったレヴェラシオン ドゥヌ パンテール ウォッチ。キャリバー 430 MC 手巻きメカニカルムーブメント マニュファクチュール。 ロンド ルイ カルティエ ウォッチのダイアル内で、壮麗なショーを披露。手首の動きに応じて、無数のゴールドビーズが現れたり消えたりしパンテール ヘッドを描き出す。古来の砂時計の技術を追求したこのクリエイションは、5年を経て誕生しその創造性が高く評価され、2つの特許が出願された。

ホワイトゴールド、サファイア、エメラルド、オニキス、ダイヤモンドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ブローチ。 全身のパンテールを忠実に表現したこのデザインは、1917年にルイ・カルティエがジャンヌ・トゥーサンに贈ったシガレットケースにあしらわれたパンテールを思わせる。

ホワイトゴールド、エメラルド、オニキス、ダイヤモンドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ブレスレット。 パンテールに対する具象的なビジョンをきわめて写実的に描いている。

ホワイトゴールド、ダイヤモンド、フレームドゴールドを使ったロンド ルイ カルティエ ウォッチ。 カルティエは、フレーム技術を応用し、ゴールドに転用。非常に写実的なスタイルでメゾンのアイコンと関連付けた。フレームドゴールドを時計製造の世界で初めて使用したタイムピース。

2018年
ホワイトゴールド、エメラルド、ダイヤモンドを使った パンテール ドゥ カルティエ ネックレス。 ルイ・カルティエがジョルジュ・バルビエに依頼し、「Lady With a Panther(淑女とパンテール)」と名付けられたジュエリー展示会の招待状にオマージュを捧げるクリエイション。

ホワイトゴールド、サファイア、エメラルド、オニキスを使ったハイジュエリー フィギュラティブ ウォッチ。 パンテールは絶えず進化し続け、その個性を斬新なスタイルで表現している。それは、まるでその美しさに心を奪われたかのようにウォッチケースに飛びかかろうとするパンテールの姿。その躍動感は、細部に至るまで徹底して描かれている。

2019年
イエローゴールド、ラッカースポッツ、ダイヤモンドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ウォッチ。 パンテールはカルティエを映す鏡のように、強さ、自由さ、バイタリティとエレガンスを同じように湛えている。1914年以降デザイナーたちにインスピレーションを与え続け、その魅力で触れるものすべてを変貌させてきたカルティエのパンテールは、再解釈されたデザインの数だけ、個性を持ち、決して人に懐くことのないパンテールは、女性の中に宿るエネルギーと官能性、強さを放つ。

2020年
イエローゴールド、オニキス、エメラルド、ブリリアントカット ダイヤモンドを使ったパンテール ドゥ カルティエ ブレスレット。 カルティエを象徴する新たなパンテールとして、自由でエレガントで官能的な女性らしさを現代的に表現している。
