ムーブメント

スケルトンムーブメントやミステリー機構のように伝統的でカルティエを象徴するものや、「トノー」ウォッチのように小型なものやソーラームーブメントのように革新的なものまで、カルティエのムーブメントは、デザインを支える究極の技術によって成り立っています。これらのムーブメントは、精度、歩度の安定性、耐衝撃性、耐磁性、さらには機構の経年劣化という点で高水準の信頼性を確かなものにするために、メゾンのラボラトリーでテストを受けた上で、認証を得ています。

1847 MC

キャリバー 1847 MC 自動巻きメカニカルムーブメントの名前は、カルティエの創業年を想起させます。日常使いを想定したこの自動巻きムーブメントは、「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチなどのメゾンのクラシックウォッチに搭載されています。 

1853 MC

キャリバー 1853 MC 自動巻きメカニカルムーブメンの名前は、カルティエの時計製造が始まった年を連想させます。このムーブメントは「バロン ブルー ドゥ カルティエ」ウォッチの33mmモデルに搭載されています。 

1917 MC

カルティエが「タンク」ウォッチを制作した年にオマージュを捧げる、トノー型機械式手巻きムーブメントは、メゾンの技師と時計職人たちによって設計・開発されたものです。このムーブメントの最大の課題は、通常は円形のムーブメントを「タンク ルイ カルティエ」 ウォッチや「クラッシュ」ウォッチのような幅の狭いケースにどう適合させるかということでした。

1899 MC 

1899 MCの名前は、カルティエ スタイルの発祥の地であるラペ通り13番地のブティックがオープンした1899年にちなんでいます。2019年に誕生したこのムーブメントは、「タンク アメリカン」ウォッチに合わせて小型化されました。

430 MC

1996年に開発されたキャリバー 430 MC 手巻きメカニカルムーブメント。この極薄のムーブメントは、メティエダール ウォッチや、「カルティエ プリヴェ」コレクションの「トーチュ」ウォッチなど、リミテッド エディションのウォッチに搭載されています。

高効率クォーツムーブメント

2018年、カルティエは従来のムーブメントの2倍となる電池寿命約8年の高効率クォーツムーブメントを発表しました。それを実現するために、カルティエ マニュファクチュールはムーブメントを改良し、サイズを見直すことでエネルギー消費量を削減し、さらに高性能の新型電池と組み合わせました。この新世代の長寿命電池は、防水性が高く、自己放電を半分に抑えて最適化し、容量も5%増しています。

ソーラービート ムーブメント

2021年にカルティエは、アイコニックな「タンク マスト」ウォッチを刷新し、コレクションのコードにふさわしく、革新的なソーラームーブメントを搭載ソーラーエネルギーを取り込んでいましたが、現在はダイアル全体をベースにしています。この革新的な技術によって、ソーラーエネルギーをダイアルの下に隠された光発電セルに届かせます。開発チームは2年がかりでこのソーラービートTM ムーブメントを実現しました。耐久年数約16年のムーブメントを「タンク マスト」ウォッチに初めて実用化することができたのです。 

9611 MC ムーブメント 「サントス」スケルトン

1920年代末にさかのぼるカルティエの長い伝統から生まれたスケルトン加工は、2009年に制作された「サントス 100」スケルトンウォッチを皮切りにシグネチャーの地位を確立しました。すぐにそれと分かるローマ数字を象ったキャリバー 9611 MCは特許で守られており、カルティエはブリッジで時刻を知らせるスケルトンムーブメントを制作できる唯一のウォッチメイカーです。

9629 MC スケルトン マイクロローター 

2023年、カルティエ マニュファクチュールは、スケルトン仕様のキャリバー 9629 MC 自動巻きメカニカルムーブメントを発表し、飛行家アルベルト・サントス=デュモンにオマージュを捧げました。創造性と物語性を秘めたこのムーブメントは、アルベルト・サントス=デュモンが1907年に考案した初期の航空機「ラ ドゥモワゼル」を象った、機能的なマイクロローターを搭載しています。

モノプッシャー クロノ 1928 MC

1928 MC ムーブメントは、1928年に初めてモノプッシャー クロノグラフを搭載した「トーチュ」ウォッチを称えます。このキャリバーは、スタート、ストップ、リセットのすべてのクロノグラフ機能が、リューズに組み込まれたひとつのプッシュボタンに凝縮されています。2024年には、この複雑機構が新しいキャリバー 1928 MCに再解釈され、カルティエのウォッチ レパートリーの中で最も薄いクロノグラフ ムーブメントとなりました。

「マス ミステリユーズ」 9801 MC 

「マス ミステリユーズ」ウォッチは、針がケース内の空間に浮いているように見えます。8年がかりで開発された9801 MC ムーブメント全体が、無重力状態にあるかのような錯覚を与えます。ムーブメントのエネルギーを受け取り、伝達や調節を司る部品はすべてローターと一体化しており、ローター本体をスケルトン仕様にして、動く光景を堪能できるようにしました。センター部分では超最先端の差動システムをムーブメントに搭載し、時間表示とローターを連結させないようにしています。

スケルトン ミステリアスアワー 9983 MC 

カルティエ オートオルロジュリーの真髄である9983 MC ムーブメントには、スケルトンムーブメントとミステリアス表示というメゾンの2つのシグネチャーが融合しています。「空(くう)」の概念に映し出し、針は浮いているように見えます。そしてスケルトンダイアルの透明性は高まりながら、ミステリー機構の魔法は神秘的であり続けているのです。